前回受けたIELTS Academicでは、ReadingとListeningが 8.5 とほぼ満点でした。
しかし、何が効いたのかが分からなかったので、オーストラリア留学でやっていたことを列挙して振り返ってみました。 おまけとして、試験問題を解く際に意識していたことも記載しています。
参考になるかは分かりませんが、勉強法のヒントになれば幸いです。
Reading
通学中の読書
最初の一ヶ月はバスで片道40分、残りの五ヶ月は電車で片道15分ほどの所に住んでいました。 モバイル回線は従量課金だったのでTwitterを眺めることもできず、代わりにタブレットで読書をしていました。
読んでいた本は、(いずれレビューを書こうと思っている)HEAD STRONGと
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B01I9BQBEU/esplo06-22/
ピンク髪先輩 (id:necojackarc) オススメのNo Game, No Life vol.1,2 です。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0316383112/esplo06-22/
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0316385174/esplo06-22/
HEAD STRONGは単語が平易ですがボリュームがあり、 耐久力 が鍛えられます。 一方ノゲノラは単語がかなり難しく、 推測力 が鍛えられます。
読み方は、わからない単語はハイライトだけ引いて飛ばしていました。 大体言っていることがわかれば良い、という感じです。
ハイライトの単語は別途覚えるのが良いですが、結局やっていませんでした。いつかやろう。
授業のリーディング問題
授業ではA4 1-2枚くらいの文章を読んで問題に答えることをしていました。 IELTSコースに入ってからはIELTSの問題そのままだったので、特段変わったことはしていません。
基本的に自分のレベルにあった文章が出てくるので、それが全て理解できていれば大丈夫、という感じでした。 自分で進めるとなると難易度選択が難しいですが、 単語と文法が7割以上理解できるもの を選べば良いと思います。
分からなかった箇所を潰すのは重要で、特に 文法は早めに鍛えておく と良いです。 IELTSでは少ないですが、一箇所意味を取り違えるだけで、全体の流れが分からなくなることもしばしばあります。 スムーズに読むためにも、文法の抜け漏れを発見したらすぐ潰しましょう。
極稀に速読の授業があり、自分の限界の速度で読んで問題に答える、ということをしていました。 読んでないと答えられない問題ばかりなので、スピードと精度のバランスを鍛えるのに役立っていたと思います。 先生曰く、記録を付けておいて、自分の限界を毎回超えるのが大事なようです。
ゲームのリーディング
ADV(ノベルゲー)と言えば日本製、というイメージが強い(?)ですが、昨今では英語で良い作品が沢山ありますし、今後も増え続けることでしょう。 特に下記で書いた “To the Moon”, “Finding Paradise"はオススメです。
「To the Moon」 レビュー - ぷるぷるした直方体
「Finding Paradise」 レビュー - ぷるぷるした直方体
医療系の用語が多いので、やや難易度は高めです。
マジョのシマは英語の難易度が低かったので、英語で読むのを試してみたい人はこちらも良いでしょう。
マジョのシマ(The Witch’s Isle) ネタバレ無しレビュー - ぷるぷるした直方体
Listening
アニメのリスニング
下記ブログを読んで、Steven Universeを全話(S1-S4まで)見てみました。
https://nipponomia.com/listening-cartoon-drama/
アメリカンな発音でスピードが早いので、 最初はかなり苦戦する かと思います。 最後まで見ると慣れてくる もので、字幕を見ないでも(メインの4人は)ざっくりと聴き取れるようになりました。
分からない所は戻し、それでも分からなければ字幕ONにする、という方式で見ていきました。 大体 2周分の時間がかかる のは覚悟しましょう。
話自体とても面白かったので、英語学習でなくてもオススメです。
また、RWBYは元々見ていたので、時折見返していました。 RWBY Chibiは最近も更新されているようです。
https://www.youtube.com/channel/UCzH3iADRIq1IJlIXjfNgTpA
Steven Universeと難易度的に近いので、片方見終わったらもう片方に移ってみると良いかと思います。
また、日本語吹き替え(dubbed)の作品は クオリティが担保できない ことで有名ですが、Netflixに沢山上がっているので探すのは簡単です。 自分は “In This Corner of the World”, “Violet Evergarden”, “Fate/Extra"を見ました。 日本版Netflixで英語吹き替えがあるかはわかりません。
注意点として、 Netflixの字幕はかなりガバガバ なので(恐らく自動翻訳)勉強には不向きです。 多聴の段階で使うようにしましょう。
授業のリスニング問題
こちらもリーディングと同様です。 最初のうちは1分以内の短いリスニングで、IELTSコースは過去問でした。
洋楽のリスニング
歌詞の穴を埋める授業があって難しかったので、自分でもいくつか選んでやっていました。 最初はスローテンポで馴染みのある曲を選びましょう。
最近の曲であれば、Ed Sheeranとか
https://www.youtube.com/watch?v=JGwWNGJdvx8
Pharrell Williamsとか
https://www.youtube.com/watch?v=y6Sxv-sUYtM
Maroon 5など。SiaやKaty Perryも聞き取りやすいかと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=09R8_2nJtjg
昔の曲であれば、
Billy Joelや
https://www.youtube.com/watch?v=gxEPV4kolz0
The Cureや
https://www.youtube.com/watch?v=tJ4b99-aujI
Eaglesなど。Cindy Lauperも良いでしょう。お好きなものを選びましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=EqPtz5qN7HM
歌詞の穴埋めは、曲にも依りますがかなり大変です。 生の音を聴き取る訓練になり、好きな曲であれば精神的な負担が少ないので良い学習法だと思います。
Prime Reading
Prime Readingは、月替りで選ばれたタイトルが無料で読めるシステムです。 英語学習の本もいくつか提供されており、下記はそのうちの一つです。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B07589VD3X/esplo06-22/
この本は発音は良いものの、あまりに遅く単語が簡単なので、IELTSのリスニング対策にはなりませんでした。
他にもいろいろなタイトルがあったので、活用すればコスパ良く勉強できる気がします。
文法、単語
学校の授業
もちろんこれが大きいです。 映画・交通などトピックごとに授業が進んでいったので、単語を固め打ちできました。 また、毎週テストがあり定着に役立ちました。
BBC Learning English
あのBBCが英語教育のために出しているオンライン教材です。 無料で非常にクオリティが高いため、使わないと損です。
特にコース機能がよくできており、イチから順に埋めるだけでひとしきり身につきます。 下記はUpper-Intermediateのコースですが、自分にあったコースを探して毎日進めると良いでしょう。
http://www.bbc.co.uk/learningenglish/english/course/upper-intermediate
リスニング動画は結構難易度が高めなので、スクリプトを見たりしてイギリスっぽい音に慣れていきましょう。
究極の英単語
ALCが提唱するSVLのVol.3を覚えるべく、アプリを購入しました。 最初はカード形式で覚えようとしていましたが、辛いので 移動中に例文を聞き続ける ということだけしていました。
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.playsquare.eitango_all
これで効果があったかは謎ですが、脳に刷り込まれやすいので暗記が苦手な人にはオススメです。 なるべく集中して聞くのがポイントです。
なお、このアプリのAndroid版は 驚くほど弱く 、ちょっとした操作でクラッシュします。 また、例文カテゴリの途中から再生はできず、使い勝手は全く良くありません。 優れた例文と読み上げがあるだけに残念です。
その他Tips
前から読むようにする
振り返って読むことをしていると、内容が頭に入らない上スピードが出ません。 Reading中は常に文章の先頭から読むことを心がけましょう。
英語は英語のまま習うと良い
英語の文法を日本語に変換して習うと、アクセスできるリソースが限られてくるうえ、コンテキストスイッチが発生して効率が悪くなります。 BBC Learning Englishを活用して、文法用語も英語で覚えて学んでいきましょう。
もちろん、これは文法に限った話ではありません。 ある程度の技能があるなら、可能な限り日本語を排除しましょう。
変に絞らないで全部やる
Reading、Listeningなど個別の対策はありますが、結局SpeakingとWritingも鍛えないと伸びてきません。 バランス良くやっていくのが近道になるんじゃないかと思います。
IELTS試験で気をつけたこと
試験中に心がけたことを少し記載しておきます。
[R] 問題は質問に沿って全部読む
IELTSでは、質問はほぼ問題順に並んでいます。 まず質問を前後1つを含めて読み、それの解答が出てきたら次の質問を読む……ということを繰り返すと、効率よく解くことができます。
また、時間が意外とあるので、WPM100-150程度であれば全部読めます。 焦らず内容を理解しながら読み進めてゆきましょう。
トピックに関心を持つ
他人事だと思って読んだり聞いたりしていると、イマイチ推測力が働きません。 楽しみながら読み聞きすると集中力も上がり、スコアに貢献すると思います。
幸いIELTSは学術的に面白いトピックが多いので、あまり苦労しないで楽しめるでしょう。
時には捨てる
非常に曖昧だったり、めちゃくちゃ速かったりする問題が時折現れます。 そんな所は捨てて、二次被害を防ぎましょう。
特にリスニングのPart.3は一度見失うと大量失点しがちです。 大局を掴んで流れに乗りましょう。
[L] 先に質問を読む
質問を知って聞くのとそうでないのとは、解答の精度に大きな違いが出ます。 リスニングの説明をしている間に可能な限り先行して読み、答えを推測しておきましょう。
まとめ
ReadingとListeningに絞って勉強法を列挙しました。 また、試験中に役立ちそうなTipsをいくつか記載しました。
途中のTipsにも書きましたが、Speaking / Writingの練習がReading / Listeningに活きることは多いです。 なるべくバランスよく勉強するのが良いかと思います。
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